色弱の人にも分かりやすい色のMSワードⓇやエクセルⓇを作ってみた。
自由研究者の冬の自由研究No.x
はじめに
エクセルⓇのグラフの色がわかりにくいという話をよく聞きます。なんとかならないかとずっと思っていましたが、「テーマ」で設定するといいのではと気がつきました。
テーマ
マイクロソフト社microsoftⓇ のOfficeⓇ ワードⓇやエクセルⓇそしてパワーポイントⓇにはドキュメントのイメージを作っている色、フォントや画像の書式設定を一括で調整したり更新したりするのに便利な「テーマ」という設定があります。テーマを変えるとドキュメントのイメージは大きく変わります。実は伊賀はオフィスにこんなすごい機能が有ることを全く知りませんでした。
オフィスアプリで初期設定は標準のテーマになっていますが、各種のテーマから選択し直すこともできますし、自分でテーマを作ることもできます。テーマには「青」「赤」「淡い単色」「すりガラス」「縞模様」などが入っています。ワードで変更すると他のアプリでも同じテーマに連動して変わるようです。

「テーマ」について詳しいことはこちらをお読みください。
→テーマに関するマイクロソフト社のサポート
公開する「CUDテーマ」2種
下記のファイルをダウンロードしてオフィスに読み込んで使います。簡単です。
1)RGBCUD推奨配色セットテーマファイル
↓ ダウンロード
2)RGBJIS安全色 Z9103:2018 テーマファイル(
↓ ダウンロード
目次
はじめに
テーマでできる!?
公開する「CUDテーマ」2種ダウンロード
目次
色弱者の僕の夢
エクセルグラフの色を変えたい
テーマが色を変えることの発見
じゃあどういう色にするか?
やってみた
定義しました
読み込み
公開RGBテーマ
1)CUD推奨配色セットテーマ
2)JIS安全色Z9103:2018 (LGBT color)テーマ
できた!見本
エクセルグラフ・ワード・パワポドキュメント
これから
いつかやりたい事
責任
色弱者の僕の夢
いつもいくつも夢があって、どんどん解決しています。なにごともかならず解決できるのは、色覚バリアフリーの半分はデザインだからでしょうね。あと半分は人間の意識に関する物なので変わるためには25年とか50年とかかかるでしょう。
いつかできたらと思っていたことの一部
手持ちで使えるシミュレータ(浅田さんが作ってくれました)
アドビ ツールにシミュレータ搭載(2008年実現)
簡易なメガネシミュレータ(2007年伊藤光学)
お助けアプリ(浅田さんや西岡さんが作ってくれました)
JIS安全色をCUDにしたい(11年かかった)
消防士になれないという理由の調査(10年かかった)
エクセルグラフの色を変えたいのはずっとできなかった夢のひとつ
マイクロソフト社microsoftⓇ のOfficeⓇ ワードⓇやエクセルⓇそしてパワーポイントⓇで使われる色を変えたいと言う話はよく耳にします。いろんな人に聞いて見たり、考えたりしましたが、最後までできたことはなく、ずっと諦めていました。
商業印刷物などはプロのデザイナーがイラストレータなどを使ってデザインしますが、多くの人はワードⓇやエクセルⓇで文字などに色が付いた文章を作っていますよね。エクセルⓇではグラフなどが判りやすいように自動的に色がつきますが、この色がわかりにくくて困る人がいるんです。
配慮を広げるためにはみんなが使っているワードⓇやエクセルⓇの色を変えることが大事なんです。
テーマが色を変えることの発見
多くの人は(僕も)「初期設定で分かりやすい色にしてほしい」といいます。それはどうやったらできるのかと思って思考停止してました。
2019年1月31日(2007年のこの日は僕がサラリーマンをやめることを決意した記念日だな)夢の話をしていてJIS安全色を変えたいという10年越しの夢は叶ったけど、エクセルグラフの色を変えたいというのは20年近く言ってることだ。これが叶ったらいいよねえ」と話しました。その夜オフィスを触っていたら「テーマ」という設定があることを知ったのです。このテーマには色のセットが入っているので、グラフの色などもテーマを変えれば変わるのがわかりました。じゃあ分かりやすい色がセットされたテーマが無いだろうか。探しましたが良い物はみつかりませんでした。
ふと見るとテーマのメニューの中にカスタマイズや保存があるではありませんか。これで定義できる???びっくりしました。じゃあ分かりやすい色に変えて保存すればいいんだ。そしてそれを配れば良い!!!
じゃあどういう色にするか?
ゼロから作るのでは無く、
1)22色のCUD推奨配色セットのなかから選んで基調色にしてみました。色はなるべく多色が見分けられるように選んでみました。ちなみにこの自由研究は推奨配色セット委員会で考えたことでは無くあくまでも私の独断でやっていることです。 CUD推奨配色セットについては下記をご覧下さい。
CUD推奨配色セット http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/colorset/
2)新JIS安全色のものを作って欲しいというご意見をいただきましたので、作りました。二つの色セットはとても似ていますが、JIS安全色の方は色数が少なく(6色)単色で意味を持つ色合いです。 安全に関係する物を作るときに使います。 新JIS安全色については下記をご覧下さい。(LGBTカラーも同じ色名です)
新JIS安全色普及委員会 http://www.safetycolor.jp/
やってみた(以下実際に作業しながらメモした日記です)
オフィスⓇの文字や塗り色を選択する画面には次のような絵が出てきました。

テーマの色 テーマの色というのだそうです。今選ばれている配色です。 背景の4色、アクセントカラーの6色、リンク色の2色 その濃淡6段階です。テーマカラーをCUD推奨配色セットの中から選んだ色に変更できれば、文書内で使われる基調色をCUD配色に変更できます。調べてみると、ワードⓇとエクセルⓇではテーマの変更ができませんが、パワーポイントⓇでは可能だったのです。そしてパワーポイントⓇで作成し保存したテーマは.xml型式でローカルディスクに蓄積され他のワードⓇやエクセルⓇのパーソナルテーマとして読み込まれるのでした。(Mac版 2011 Ver 14.0)

次にoffice 356Ⓡにおいても同様にパワーポイントⓇで作ります(画面はマック版ですがwindowsⓇとも共通で使えます)
定義しました
マック版パワーポイントⓇ フォーマット・テーマの配色によって作成し名前をつけて保存します。共有ができる 外部テーマファイルの参照が可能となっているので、簡単に他の人や部署などで共有化することができます。
読み込み
マック版エクセルⓇ ページレイアウト・テーマ・参照
マック版ワードⓇ デザイン・テーマ・参照
マック版パワーポイントⓇ デザイン・テーマ一覧の下・参照
のメニューで読み込めます。
作ったファイルについて 利用条件は本ページの最下部に記載してあります。納得された方で試験に協力いただける方は自己責任にてダウンロードし解凍しておつかいください。win mac 兼用で使えます(マック版2011用 はまだ作っていません)
RGB
1)推奨配色セットのRGB色票は画面表示用です。オフィスで使ってしかもプリントした色を保証していません。しかし完璧は求めず、使ってみて印刷もしてみて検討したいと思いました。印刷する際にはできるだけJapanColor2011プリンターなどの発色の良いプリンタで印刷してチェックしたいと思っています。みなさんも実際どうであったかお知らせください。色数は減らした方がいいと思います。※アクセントカラー6色以上はアプリが見分けにくい色でも自動で付けて行くようです。
2)JIS z9103:2018 RGB セット 自治体などでオフィスを使って安全色の標識類を作ることがあるという意見をいただき、作ってみました。なお、JIS安全色のRGB指定値は規格にはありません。新JIS安全色普及委員会が公開している物を採用しました。グラフなどの色の見分けには向いてない色があります。
3)CMYK CMYKテーマファイルについて マックの色定義ではCMYKがあるので作ってみました。しかし、windows ⓇにはCMYKファイルが無いことと、保存時に数値が変わってしまうことから正しくないと判断しています。
1)RGBCUD推奨配色セットテーマファイル
↓ ダウンロード
2)RGBJIS安全色 Z9103:2018 テーマファイル(
↓ ダウンロード
3)非公開にしました
テーマを選択して、カラーセレクタを見ると 背景色1は黒、2は白、3は明るいグレー、4はグレーです。 次に 基調色1は赤、2は黄色、3は緑、4は青、5は空色、6はオレンジ リンク色は青に訪問済みリンクは紫にしています。
できた!見本
参考に、パワーポイントⓇとエクセルⓇとワードⓇにこのテーマを適用させてみました。エクセルⓇでは各グラフに自動的にCUD推奨配色セットの色が反映されています。白背景に黄色がみにくいなどの問題は残っていますね。
今後の予定
1)こんな使い方についてみんなで話し合いたい。育てたい。
2)たとえば推奨配色セットの中から私が勝手に選んだ色の意見をいただきたい。
3)もっとわかりやすい説明サイトを作って下さい。上半分の説明は要らないかな。
そしていつか
4)マイクロソフトⓇにこのような色をテーマの一つとして入れてもらうように働きかける。
5)マイクロソフトⓇにこのような色を標準設定の1番に入れてもらうように働きかける。とかできれば良いなと思っています。
責任
この自由研究は推奨配色セット委員会や新JIS安全色普及委員会、日本規格協会、microsoftⓇとは関係ありません。また現在のテーマパレットは実験用の物ですからあくまでも使用は自己責任でお願いします。ダウンロード、解凍、読み込み、使用中のトラブル、その結果や経緯において当方は一切の責任を持ちません。ご了解頂ける方だけお使いください。


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